巻頭句 巻頭とは?
2021年2月
巻頭句
松橋 晴[東京]
- ❖ 山茶花に予定調和の初時雨
- 眼帯とマスクにのぞく左の眼
- ポインセチア色づく見舞へぬベッド
- 狐火や大統領の意味不明
- ❖ 焼け残りのLPを聴く冬の星
次巻頭
青山 木里[神奈川]
- 切り岸は町の北限鷹渡る
- 職員の目立つ会場木の葉雨
- ❖ 玉霰作業詰所の衣紋掛
- ❖ 空つ風脂肪膨れの警備員
- 寒晴や上腕筋のロープ束
三席
佐藤 繁正[新潟]
- ❖ 大根の葉のあをあをと抜かれけり
- 小春日やてのひらひらく児の散歩
- ❖ 小春日の訃報の電話百二歳
- 小春日の先生ぶらりふらりかな
- マフラーのいろに五つは若返り
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)