巻頭句 巻頭とは?
2024年10月
巻頭句
甲斐りん[千葉]
- やすやすとおとな泣きごと吐く大暑
- ❖ リュック背の踊り達者よ会社員
- ❖ 「青べか」の船宿旧りし西日はひ
- 急かされし鍵当番や蕎麦の花
- 店出でてミントひとつぶ星月夜
次巻頭
内田百子[東京]
- ❖ マイナンバーカード未取得梅雨の入り
- 炎昼の踏切三つ渡りけり
- ❖ 赤ん坊に耳朶摑まるる秋祭
- 夏の朝仏殿土間の踏み心地
- ソーダ水「近付いてるよ箒星」
三席
岡田荘一[神奈川]
- 玉音に正座してゐし敗戦日
- ❖ 産土の駅降り立てば盆踊り
- 日雷癌検診の結果待つ
- ❖ 独り居のひとりの夕餉ねぶの花
- 賛美歌のもれくるチャペル赤とんぼ
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)