巻頭句 巻頭とは?
2025年6月
巻頭句
平井 葵[東京]
- ❖ 縄跳びの宙きる音や犬ふぐり
- 囀の「お試しエステ」のチラシかな
- 社員寮もくれん翔び立つ構へかな
- ❖ 地球儀の海が大好き春の蠅
- 愛想良き犬と老人春田かな
次巻頭
百瀬 一兎[千葉]
- バゲットの突つ立つバッグ春一番
- ❖ いつとうの黄蝶この世をはぐらかし
- 春の月ピアスホールの血の滲む
- ❖ 春分や充電じんわりと進む
- ポケットの毛玉むくむく春怒濤
三席
齋藤 なごみ[東京]
- ❖ 霾や足場一気に組み上がり
- アルミ缶の風車かんから花菜畑
- 霊園の石の整然飛花落花
- ❖ お母さん今年もさくら咲きました
- とろろ御膳奥座の夫と春の雪
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)