巻頭句 巻頭とは?
2020年4月
巻頭句
星野 いのり[茨城]
- 憤るまゝに朧のうねる裸婦の像
- ❖ 梅が枝の鋭く伸びてゆき離婚
- 黄昏を帰りたくなき卒業日
- 春眠しこれはさびしきファスナー
- ❖ 靴下のたのしき穴や青き踏む
次巻頭
渡邉 隆[埼玉]
- ❖ ミサイルの発射テロップ毛糸編む
- クリスマス飾りてゐたる家二軒
- アレクサにたのむ消灯姫はじめ
- ❖ 綱引きのしんがりにゐし雪女郎
- 革ジャンの下に二つの活火山
三席
三浦 光子[神奈川]
- ❖ 落椿ひとつ拾ひてひとつ闇
- ❖ 火の神の鶴吐き出せしどんどかな
- 成人祭地球の血潮出づる夜
- 冬木剪るパッツンパッツン飛んで来し
- 水仙を活くる籠の柄いびつなり
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)