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「炎環」特別記念企画 - 500号を振り返る

第1回:はじめに

 「炎環」2022年2月号は通巻500号です。
 1号から500号まで積み重ねて来れば、そこにはそれなりの厚みがあるはずです。

 そこでこの機会に、「炎環」500号の歩みを振り返ります。
 このあと、何回かの連載によって、500号の道程が、発展だったかマンネリだったか、おおざっぱに検証してまいります。

 第1回目はまず、現時点における「炎環」誌のコンテンツを、確認することから始めましょう。
 下が「炎環」2022年1月号(通巻499号)の「目次」です。

2022年1月号(通巻499号)の目次および表紙

 ここに並んでいるコンテンツの中で、とくに長期にわたって続いている企画を、ページの順にあげていくと、「巻頭作家作品」「炎環集」「炎環往還」「梨花集」「天網集」「発句転生」「各地の句会」「ほむら通信」となります。
 これらの企画について、その内容を説明しましょう。

「巻頭作家作品」

 石寒太主宰により炎環集(下記)の第一位に選ばれた人の、新作7句と短いエッセイ。
 作者の顔写真も載り、作品とともに作者の人柄がうかがえます。

「炎環集」

 『炎環』の中核となる一般会員の投句欄で、毎月各自5句を投句。
 石寒太主宰が投句の全てに目を通して、作品を評価します。
 そして、主宰の推薦句には、それを示す印が付き、主宰の評価にしたがって、その月ごとに、作者の炎環集内における配列順位が決定します。
 主宰が添削したときは、添削後のかたちが掲載されます。

「炎環往還」

 石寒太主宰が炎環集の佳句に対して鑑賞や批評を述べています。

「梨花集」

 石寒太主宰が毎年1回、炎環集の中から数人、その実力を認めて会員から同人に引き上げますが、その同人が、毎月5句ずつ発表する場がこの梨花集。
 全ての句が自選で、主宰の選や添削は入りません。

「天網集」

 同人(梨花集作家)が、前月の炎環集・梨花集から、感銘句を1句ずつ選んでいます。

「発句転生」

 炎環集において、石寒太主宰が添削した実例をいくつか拾い上げ、その添削の意味を解説。

「各地の句会」

 直近に開かれた各地の句会の、句会報告。
 それぞれの句会における、参加者、出された句、石寒太主宰の選が入る場合はその結果などを確認することができます。

「ほむら通信」

 同人や一般会員が寄せた、近況などの一言メッセージ集。
 392号より、石寒太主宰や同人・一般会員の、さまざまな俳誌やメディアにおける活躍なども、ここで紹介しています。

 さて、500号を振り返ると、現在のこれらの企画は、いったいいつどうして始まったのか、そしてそもそも「炎環」誌それじたいは、いつどのようにして生まれ、どのような変遷をたどってきたのか、それを、この連載で、順次明らかにしていきます。

 今回は、その概略を、以下に年表形式で示しておきますので、詳細は、次回以降をご期待ください(年表内敬称略)。

年表


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