巻頭句 巻頭とは?
2023年7月
巻頭句
上原流離[福岡]
- ❖ 玄関の大きなかばん桐の花
- 大陸を隔つる友や花ミモザ
- ❖ 星よりの光浴びをり薔薇の花
- 滴りや葉陰の鴨の隠れ宿
- ほとぼりのやうやく冷めし初桜
次巻頭
中村朔[神奈川]
- 鳥風や繰り返し読む入門書
- ❖ ダイレクトメール三通四月尽
- 夏めくや曇り硝子のあかるさよ
- ❖ 夏あざみ波音に似し祖母の声
- 嗚呼海を見たくて走る夏来る
三席
三倉十月[東京]
- 雨蛙石のごろりと古指輪
- 心蘇生練習人形青時雨
- ❖ 夏日影看板の文字のまんまろし
- ❖ 社会人美大予備校窓若葉
- はつなつの薄荷の茎の固さかな
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)