巻頭句 巻頭とは?
2022年12月
巻頭句
根岸幸子[埼玉]
- 手土産の焼きまんぢゆうや秋彼岸
- 待ち合はす礼拝堂や秋高し
- ❖ 母の家どの窓からも今日の月
- ❖ 門柱の小さきシーサー紅芙蓉
- いざよひや母の句集の葉の栞
次巻頭
恩田周子[東京]
- 初もみぢ境界線のなき山よ
- ❖ 提出の一句推敲夜半の秋
- 生り年の渋柿ひとつ楽しめり
- 秋の蚊よこれ点滴の痣なるぞ
- ❖ 椿の実思ひ過ごしの一日かな
三席
野田万佐夫[埼玉]
- ❖ 急逝の名脇役よ桐一葉
- ❖ 表札の外されてをり曼珠沙華
- 朝霧や駅の時計の「調整中」
- 道化師の黒き涙や昼の月
- 月明かり裏参道の駐車場
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)