主宰句 2025年9月 天城抄(九) 石 寒太 石ひとつ抛れば消ゆる海霧の島 梅雨明けや母遺言の子守唄 夏の夜の棺に入れし靴磨く 夏痩せを言はれて撫づる臍の辺よ 遺されしいちまい夕焼の未完 つつかれて岩へ消え入り赤き蟹 梅雨最中はまりし季語の一欠片 おしなべて詩人貧しき梅雨の海 2025年8月