ピックアップ同人句 同人とは?
2015年4月
あちこち
萩尾 亜矢子
- 今帰仁の桜うつむくばかりかな
- 冬芝や嘉手納に休む戦闘機
- パン焼ける匂ひ神戸の余寒かな
- 六甲の片端春の時雨けり
- しどけなきダイオウイカや木の芽風
北悠休
曽根 新五郎
- 編みかけのままのセーター遺されし
- 編みかけのセーター編みし喪中かな
- 名残り雪北悠休の弔句かな
- 短日の次に譲りし柩窓
- 居酒屋の最後の客は雪女郎
梅一輪
丑山 霞外
- 寒晴れや恵方に富士の膨らめり
- 春待てる「モヤイ」像人待ちてをり
- 捨てられぬもの二つあり落葉焚
- それぞれの聖戦なるか寒の雷
- 手を挙げて母送る朝梅の花
待春
吉田 空音
- 素通しの眼鏡のブルー風邪心地
- 齟齬きたしをり一月の長電話
- 「ただいま」と声かけポインセチアかな
- 寒雷や携帯電話充電中
- 待春のひと日ウィンドーショッピング
同人とは?
炎環の同人は、一般会員の中から、石寒太主宰がその実力を認めて推挙した作家たちです。同人になるとは作家として独り立ちすることを意味し、したがって同人の作品は、主宰の選(順位づけ)や添削の対象から外れます。同人は、自らの力だけを頼みに毎月5句を発表しています。
このページでは、同人の中から6人ずつを順繰りにピックアップし、その当月発表した作品を紹介します。(一般会員についてはこちら)