ピックアップ同人句 同人とは?
2015年3月
遊人句日記抄
島 青櫻
- 松林を風の通るや大三十日
- 恒久に生死ありけり冬銀河
- 道の神覚めては寝ぬる枯野の辺
- 礫石の万己万相大旦
- 日溜りのいくつも出来て福寿草
労働歌
添田 勝夫
- お互ひのこれからの事おでん酒
- 冬帽子被りてよりの父似かな
- 風呂吹や昭和半ばに労働歌
- うしろ向きに降り雪の日の僻地バス
- 長靴にくつ下あそぶ仏事かな
インクルージョン(七十五)
イザベル 真央
- 恩師より賀状最後と案内来
- 天国に一歩近づく初明り
- 元旦のちらちらと雪墓参り
- 冬の月サーファーの住む窓明り
- 年賀状「お変りないか」と問はれて
朝の月
山岸 由佳
- 降り止まぬ雪の向うの初山河
- ひらがなの空にほどけし読始
- 朝の月欠けて七日の鴉かな
- 冬桜映し硝子戸揺れはじむ
- 一月の青き樹のした乳母車
同人とは?
炎環の同人は、一般会員の中から、石寒太主宰がその実力を認めて推挙した作家たちです。同人になるとは作家として独り立ちすることを意味し、したがって同人の作品は、主宰の選(順位づけ)や添削の対象から外れます。同人は、自らの力だけを頼みに毎月5句を発表しています。
このページでは、同人の中から6人ずつを順繰りにピックアップし、その当月発表した作品を紹介します。(一般会員についてはこちら)