ピックアップ同人句 同人とは?
2014年12月
吾亦紅
細川 和子
- 露草の青一日の始まれり
- 銀木犀口かせはめし犬の来る
- 亡き母は何時も身の内吾亦紅
- 投函の音確しかめる月の下
- つながれし犬に声かけ朝寒し
秋桜
三角 千栄子
- つまべにといふ手づくりのおむすび屋
- Aさんも要介護一萩の風
- 内視鏡医院の裏手曼珠沙華
- 葉鶏頭流人の多き佐渡ヶ島
- 養豚舎のひとつからつぽ秋桜
初めてか
西川 火尖
- 今日上る月よ我が子は初めてか
- 胸の上に銀河は熟れていきしかな
- 胡桃割る友を昔の名で呼びき
- 南瓜煮る間泣くのに丁度良し
- 枝豆をつまみつつ置く受話器かな
プレリュード(23)
竹内 洋平
- 摩崖仏の朽ちし木剣小鳥来る
- 半眼の不動明王秋の蝶
- 雪隠の小窓ふたつや萩の風
- 焼け焦げの箸置ひとつ十三夜
- 蕉翁の臍の逸話や秋の風
同人とは?
炎環の同人は、一般会員の中から、石寒太主宰がその実力を認めて推挙した作家たちです。同人になるとは作家として独り立ちすることを意味し、したがって同人の作品は、主宰の選(順位づけ)や添削の対象から外れます。同人は、自らの力だけを頼みに毎月5句を発表しています。
このページでは、同人の中から6人ずつを順繰りにピックアップし、その当月発表した作品を紹介します。(一般会員についてはこちら)