巻頭句 巻頭とは?
2025年11月
巻頭句
髙橋 郁代[千葉]
- ❖ 人文字の野外練習秋澄めり
- 転校生のあだ名の付きし休暇明
- ❖ 朝顔や墨の香りし合宿所
- 一斉に朱色の鼻緒阿波踊
- 約束の線香花火君の指
次巻頭
福田 泉[東京]
- ❖ つくつくほふし赤き折り紙をりかへす
- 八月がもうすぐ終はる日差しかな
- 日に焼けし世界や我が眼歳をとり
- ❖ 保育園の帰りの楽し大夕焼
- 自転車の後ろ吾子乗せ夏の果
三席
百瀬 一兎[千葉]
- 古着屋の細き鏡や涼新た
- ❖ 月上るお地蔵さんのやうな嬰
- ❖ 秋寂ぶや明日のために煮るポトフ
- 星月夜ボタンホールへ貝釦
- 組みなほす脚のおもさよ星祭
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)