巻頭句 巻頭とは?
2025年10月
巻頭句
北原 いつな[神奈川]
- 「ラッセーラ」のこゑゆく街やねぶたの夜
- ❖ 鈴ひとつ夜のねぶたの桟敷席
- 街染むるねぷたの夜の熱気かな
- 出番待つねぷたの列やお堀端
- ❖ 三日目や旅の締めなる立佞武多
次巻頭
百瀬 一兎[千葉]
- ❖ プールサイドの母をプールの底より見
- 牽引車ゆつくり曲がる溽暑かな
- ❖ 首の骨鳴りし西日の交差点
- いかづちや浴槽のただしき浮力
- サングラス映さぬ聲のありにけり
三席
齋藤 なごみ[東京]
- ❖ 泡ふたつ吐いて亀消ゆ夏の池
- 追伸のやうに掠めし夏燕
- 緩やかに暮るる二丁目えごの花
- 秋近き空鳴き足らぬ晩鴉かな
- ❖ 拭き上ぐるシンクのカーブ夏の月
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)