巻頭句 巻頭とは?
2025年9月
巻頭句
大地 緑[神奈川]
- 熊ん蜂垂れたる足の蜜へ急く
- ❖ 花種蒔くイギリス手話のあいうえお
- ❖ つややかや緑蔭に入る黒ベンツ
- 夏蜜柑絵日記の太陽は青
- 一錠の朝を数へ合歓の花
次巻頭
百瀬 一兎[千葉]
- 筆洗の六つの仕切り梅雨晴間
- ❖ ががんぼや眼鏡の傷の夥し
- このたびの恋の結末麦熟れ星
- ❖ 件名の【要返信】や守宮這ふ
- ナゲットの強き胡椒や沖縄忌
三席
おおね せん[埼玉]
- 青田見て水をのみつつ帰りけり
- ❖ 製氷のごろつと落ちし睡魔かな
- ❖ 炎熱の屋上駐車場は「満」
- 細胡瓜知恵の輪のごと絡みけり
- 雑巾のごりごり乾ぶ大暑かな
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)