ホーム
主宰・石 寒太

寒太独語 2022年

「炎環」主宰・石 寒太による俳句の箴言を毎月ご紹介します。


マスクをしっかり着けて
東京句会再始動の日

2022年12月(No.118)



俳句自由に命をかけること。

青い鳥は、外にはいない。

自分自身の中にいる。

自分に相応の、自分の自由をみつける。

それが、自然だ。あなたの俳句になる。

俳句自由。あなたの俳句自然体だ。

2022年11月(No.117)



俳句は諧。諧謔である。

人の心をやわらげ、面白がらせる。

俳句は、ことばを集め、やわらげ、慰める詩。

人を楽しませ、こころよくさせる詩。

他のことばと調和し、なかよくすること。そういう詩である。

2022年10月(No.116)



テレビの画像のみを通して俳句をつくらない。

暖房の窓から冬の田を詠わない。

冷房のビルの中から日盛りを句にしない。

ただ目に見えているというだけでは眼前ではない。

自分と同じ空間の中に対象をひとつにすること。
時間を共有するのだ。
ひとつになること。

2022年9月(No.115)



俳句は誹そして諧。諧謔かいぎゃくである。

人の心をやわらげ、面白がらせる。

俳句は、ことばを集め、やわらげ、慰める詩。

人を楽しませ、こころよくさせる詩。

他のことばと調和し、なかよくすること、そういう詩である。

2022年8月(No.114)



俳句は定型詩。かたちのある詩。

器はあっても、ポエジーのない俳句がある。

それが抜け殻の十七音。詩ではない。

一句中に、自分がいる。それが、その人の俳句。

詩をつくろう。定型の俳句詩を。それがあなたの俳句だ。

2022年7月(No.113)



俳句の上達法は、いい、気に入った俳句をたくさん読むこと。

好きな俳人、古典でもいいし、ライバルでもよし。

句を徹底して、読経のごとく読み、把握して、リズム、語法を身につける。
呼吸をつかむこと。

やがてそれが、いつか、自分の俳句になる。

2022年6月(No.112)



死の瞬間まで、感性を枯渇させないこと。

齢を重ねても、あなたの感性は、生きつづけている。

もう駄目だ!

そう思ったときに、感性は喪失する。

目をつむる時まで、生き生きとした感性を。

2022年5月(No.111)



人と人とに出会いがある。
ことばとことばにも出合いがある。

自分の中のことばが、よびかけてことばになることもある。
発することばに、ことばが応えてくれることがある。

こころとことばが、ある一瞬でぶつかり、ひとつになったとき、俳句になる。

それが、「心語一如」
その人の俳句。

2022年4月(No.110)



俳句の美しさと表現は、「てにをは」の一字にあり。

それは、日本語の、特有の美。

助詞のひとつが、千万語にも匹敵する。
一字以上の表現を成す。

微妙な一字で、まったく別の句に。

日本語をあいまいにしないこと。
それが俳句のいのち。一字を大切に!

2022年3月(No.109)



平凡なことばが好きだ。

俳句をつくろう、
そう思うと
何か特別の俳句らしい言葉を探したいと思いがちだ。

でも、そんなことばはない。

ことばはやさしく、自分の思いを深くすれば、
言葉は、俳句は、深まって、いくもの。

2022年2月(No.108)



素直に、嘘をつかず、正直に、一心不乱に生きていけば、

あなたの俳句は、自然に生まれてくる。

俳句は、感性だけではなく、生き方があらわれる。

そういう文学。
生きている俳句を……。

2022年1月(No.107)



生きているありがたさ。身のまわりの季節の大切さ。

それがことばとなって俳句にあらわれる。

つくるのではない。

自然に身についたもの。それがにじみ出てくる。

あなたの俳句は、そんな自然体であって欲しい。

俳句は、あなたの姿そのもの。