主宰句 2015年4月 風韻抄(四) 石 寒太 母睡る伊豆あたたかし蜜柑山 歌に哭く永田和宏春待てり 砂時計ひつくり返しあたたかし 出そびれの雛うずうず函の中 陽炎の真中を抜け少し老ゆ 朝日受く一本ざくら墓標とす 凍滝の溶けはじめむと怺へをり 遭難の靴に乾びし春の泥 2015年3月 2015年5月