主宰句 2014年4月 愛禽抄(四) 石 寒太 楸邨のことば反芻春の風 啓蟄やこころの鍵のひとつ鳴り うしろ向きに手を振る別れ寒の明け 佐藤良重さん うららかや句座に着きたる車椅子 春の雪ガレの灯りのひとつ点き 悼・林千鶴子さん 列柱に隠れし蝶のいのちかな 翔つたびにてふてふ一語づつ吐きし 悼・長谷川智弥子 二句 思ひきり泣いてもいいよ春の雪 薄氷や先に逝くなといふたのに 2014年3月 2014年5月