巻頭句 巻頭とは?
2019年11月
巻頭句
高橋 橙子 [埼玉]
- 飛石のほどよき湿り蛍草
- ❖ 庭に来て元気出せよとつくつくし
- 閉ざされし青の水門秋の蝶
- 私小説のときに疎まし蓼の花
- ❖ 無言館へ零るるやうに秋夕焼
次巻頭
森 ゆみ子 [埼玉]
- 追越しの車桃色セプテンバー
- 金網の網目飛び出し花カンナ
- ❖ 船上ヨーガ丸窓の秋の海
- 林立の旗の0 円残暑光
- ❖ 秋夕焼からだゆうるりふくらめり
三席
田辺 みのる [東京]
- ❖ 表現の不自由五七五立秋
- F35の行方の飛沫秋立つ海
- ❖ 昏き鉄塔終戦の日の電波
- 蜩のこゑ落つ崖の果ての闇
- 星々に定位置のあり月夜茸
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)